野外実習・調査

本学科には、多くの実験、実習、演習科目が用意されており、講義で得た知識や方法を実践しながら学ぶことができます。
特に、日帰りを含めて年間10回程度実施している野外調査は、現地調査の基本や機材の使い方を学び、実践する貴重な場となっています。
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国内巡検



堺巡検

かつて「東洋のベニス」と呼ばれ、中世随一の栄華を誇った国際貿易都市・堺で、都市の特性を考慮しながら、班ごとにテーマを設定し、地理情報技術(GIS、GPS)を用いて現地調査を行いました。


小谷巡検

京都市で、オンライン地図サービスとクラウドサービスを使用して現地調査用のモバイルアプリを作成し、タブレットで観光客にアンケートを行うとともに、寺社やホテルの立地、四条・三条通りの商店の業種、京都駅前の土地利用変化を調査しました。

「千利休生誕の地」堺市の和菓子文化を体感しました。金谷美希 地理学科3年 岩手県立盛岡第四高等学校

私は大阪府堺市を訪れ、和菓子店の歴史と現状、立地分布について調査を行いました。同市は千利休生誕の地で、茶の湯とともに和菓子の文化が栄えています。和菓子店は新店よりも老舗が多く、なかには創業400年を超えるお店もありました。また、店舗は旧紀州街道沿いに集中していること、その数も他の街と比べて圧倒的に多いことも特徴的でした。
現地では、皆と分担して約20軒の和菓子店を訪問して、お店の歴史と同市における和菓子店の現状について、聞き取り調査を行いました。さらに、お店を訪れたお客さんや、堺市役所の担当者にも話を聞くことで、多角的な視点から理解を深めることができました。インタビューははじめは緊張しましたが、徐々に慣れていき、とても貴重な経験となりました。
この巡検を通じて印象に残っているのは、やはり現地に直接足を運んで、話を聞くことの大切さです。老舗和菓子店から新たな観光施設に客足が流れているという現状は、書籍などを通じた事前の学びではわからないことでした。これこそが、巡検の醍醐味だと思います。

海外実地研究

文理学部18学科に属する学生を対象に、地理学科の教員が担当する「海外実地研究」を毎年実施しています。参加学生が、海外調査を行う意義や価値を感じられるように、現地の人々や大学、研究所との交流もプログラムに取り入れています。近年はヨーロッパ、アジア、北米地域での実施が多くなっています。




ドイツ南部の地域資源利活用

ドイツ中部フランクフルトとその周辺や、南部のバーデンヴュルテンベルク州、バイエルン州における都市や農山村地域を訪れ、地域的特色を「地域資源」として捉え、その現状を探ることをテーマに、生活文化・都市景観と機能・交通・農業の4班に分かれて14日間の調査をしました。

「ヨーロッパの自然と文化」

「地中海からバルト海の世界遺産を訪ねて」のテーマで、北イタリア、スイス、ライン川中流域、フランス中部、オランダ、フィンランド、エストニアを訪ねました。都市間移動はユーレイルパスを用いて、ヨーロッパ国際鉄道で行い、都市内はトラムや路線バスを利用しました。

欧州8ヵ国の旅行者を調査広大な自然に感動しました。櫻井琢也 地理学科3年 私立千葉敬愛高等学校

地理学科では毎年夏休みを利用して、約1ヵ月間の海外実地研究を行っています。私はイタリア、スイス、フランス、ドイツ、ベルギー、オランダ、フィンランド、エストニアの8ヵ国を訪れました。欧州各国の地域性を見るために旅行者にアンケートを行い、出身国や滞在期間、滞在目的などについてまとめました。
そこでわかった欧州を訪れる旅行者の特徴は、思っていた以上に若年層の方が多いということ。地続きになっている国が多いので、日本よりも海外旅行に対するハードルが低いのかもしれません。また、欧州の大自然や生活、食文化も体感しました。なかでも、はじめて見たスイスのユングフラウの風景は爽快の一言に尽き、本当に感動しました。同国・グリュイーエル村で食べた本場のチーズフォンデュの味も忘れられません。
フィールドワークは地理学科最大の魅力です。楽しみながら世界のことを、地理のことを学ぶことができます。積極的にさまざまな場所に行って、いろいろなものに触れてみてください。「百聞は一見に如かず」という言葉の意味を、体感できますよ。

2018年度実績

巡検名称 テーマ 担当教員 期間 調査地 参加学生
東四国巡検 東四国における歴史と生活や産業 井村 博宣 教授 2018年11月17日(土)~11月19日(月) 香川県高松市およびその周辺(丸亀市・琴平町~徳島県鳴門市) 3年生 10名
荒崎巡検 三浦半島における岩石海岸の地形 藁谷 哲也 教授,志田 清佳(TA) 2018年11月17日(土) 神奈川県三浦市 2年生 16名, 3年生 2名
加須巡検 低地域における自然と人間の関わり史の調査 江口 誠一 教授,渡邉 稜也(TA) 2018年11月1日(木) 埼玉県久喜市・加須市,群馬県板倉町,栃木県栃木市 2年生 10名, 大学院生 1名
菅平巡検 斜面冷気流の観測 森島 済 教授,大山 駿(TA) 2018年10月27日(土)~10月28日(日) 長野県上田市菅平 2年生 5名,3年生 13名,その他 1名
高尾山巡検 丘陵地における植物地理学的調査 江口 誠一 教授,渡邉 稜也(TA) 2018年10月6日(土) 東京都八王子市高尾山 2年生 10名, 大学院生 1名
加須巡検 埼玉県加須低地周辺域における自然と人間の関わり史 江口 誠一 教授 2018年9月12日(木) 埼玉県久喜市・加須市,群馬県板倉町,栃木県栃木市 3年生 8名, 4年生 9名, 大学院生 1名
村上巡検 新潟県北地域における自然環境と土地利用 江口 誠一 教授,渡邉 稜也(TA) 2018年8月19日(日)~8月22日(水) 新潟県村上市 2年生 19名
小谷巡検 小谷村とその周辺における地理学的観点からみた地震の影響 佐藤 浩 准教授,清澤 友弥(TA) 2018年8月6日(月)~8月9日(木) 長野県小谷村・白馬村・大町市 2年生 20名, 3年生 2名
山梨巡検 自然環境と生産活動の成り立ち~地域の見方を養う~ 森島 済 教授,江口 誠一 教授,任 海 准教授,TA:大山 駿,神居 幸恵,渡邉 稜也 2018年8月6日(月)~8月7日(火) 山梨県上野原市および富士吉田市 1年生 82名, 2年生 5名
中川巡検 地域研究 -北海道中川町の“人と自然の共生による地域づくり2”- 佐野 充 教授, 中岡 裕章 助手 2018年8月2日(木)~8月6日(月) 北海道中川郡中川町 3年生 9人, 4年生 3人, 大学院生 1人
堺巡検 GISを利用した堺市における都市調査 任 海 准教授,神居 幸恵(TA) 2018年8月2日(木)~8月5日(日) 大阪府堺市 2年生 20名
多摩巡検 多摩丘陵・長沼公園における気候環境 森島 済 教授 2018年8月2日(木)~8月4日(土) 東京都八王子市(大学セミナーハウス) 3年生 8名,4年生 2名
上田巡検 長野県上田市における地域活性化の取り組み実態 落合 康浩 教授 2018年7月30日(月)~8月1日(水) 長野県上田市およびその周辺 3年生 10名,大学院生 1名
有明巡検 有明海周辺地域の歴史と生活や産業 井村 博宣 教授,遠藤なつみ(TA) 2018年7月29日(日)~8月1日(水) 福岡県柳川市を中心とする有明海周辺地域 2年生 20名
高尾山巡検 地形が与える自然環境の多様性を知る 森島 済 教授,江口 誠一 教授,任 海 准教授,TA:大山 駿,神居 幸恵,渡邉 稜也 2018年5月26日(土) 東京都八王子市 高尾山およびその周辺地域 1年生 80名